郵便不正「元局長の指示」否定へ…厚労省元係長(読売新聞)

 郵便不正に絡む偽証明書発行事件で起訴された厚生労働省元雇用均等・児童家庭局長の村木厚子被告(54)(起訴休職)の公判に、共犯とされる当時の部下の厚労省元係長、上村(かみむら)勉被告(40)(同)が証人出廷し、「村木被告から指示を受けた」とする捜査段階の供述を覆し、元局長の関与を否定する方針であることが関係者への取材でわかった。

 自らの関与は認めるという。村木被告は27日から大阪地裁で始まる公判で無罪を主張する方針で、上村被告の証言は公判に大きな影響を与えるとみられる。

 村木被告は、厚労省障害保健福祉部企画課長だった2004年6月、上村被告や自称障害者団体「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)(公判中)らと共謀。実体のない同会を障害者団体と認める偽の証明書を発行したなどとして、虚偽公文書作成などの罪で起訴された。

 検察側は、昨秋に始まった倉沢被告の公判で、倉沢被告から依頼を受けたとされる民主党の石井一参院議員(75)が、村木被告の上司だった当時の障害保健福祉部長に協力を要請、元部長から指示を受けた村木被告が倉沢被告と共謀し、部下の上村被告に偽の証明書を発行させた、という構図を明らかにした。

 村木被告の公判では、石井議員も証人採用された。

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